佐藤万絵子:受けとめるものたち|Catchers

1月12日−2月9日                                                            一覧に戻る


 
 

佐藤万絵子は紙の中に潜り、身体と紙がまるで一体となるかのように制作します。そこで交わされる佐藤と紙と絵の具との間の「会話」。その「会話」の痕跡は、部屋全体に散乱する紙の皺、破れ、その上にこすりつけられた絵の具、その一つ一つに生々しくあらわれます。佐藤の作品は、一見ある種の表現主義絵画のように見えますが、紙と対峙し、そこに作者の溢れ出る感情を表出させるわけではありません。それどころか、自身の存在を周囲に溶け込ませ、作者、紙、絵の具、そして、におい、音、光など空間のあらゆるものが紡ぎだす関係性、この関係性の中から佐藤の作品は生まれてくるのです。(吉ア和彦)

 

 

【展示風景】

 

 
 
 
 
 

写真すべて 撮影:柳場大

 


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